駒大 世田谷ローカル

 10月17日。

 ノーフィッシュの日々が続くあまり「多摩川はもう飽きた」と言って逃亡するのが賢明か。現に「お前えは根性が無え」と言っていた本人はあまりの釣れなさにそう言って消えていった。
 先日は猛烈なサマナである施恩が登戸で修行の成果を顕し、朕はおおいに刺戟を受けたが、昨日は疲労のためほぼ一日を寝て過ごしワークを怠ってしまった。
 そして悔恨と共に迎えたこの日。
 昨日の休養で体力気力は十分となり、朝からのスタートが可能となった。
 登戸、五本松、宇奈根といった候補地のうち、手の届く範囲にポイントがあり、魚が溜まっている印象のある宇奈根から入ってみることにした。
 
 現地入りし、一通りの状況をチェックしてみる。
 昨日長く雨が降っていたにもかかわらず水温は冷たく感じられず。目に見える魚の数は前回来た時より減っていたが潮回りは中潮。やや濁りが入り、小雨混じりのローライト。増水傾向にあるようで、全体的に流れは強い。
 上向きなのか下り坂にあるのか断じられない、プラスとマイナスが入り乱れているといったフィールドコンデションだ。
 とりあえず、上から下まで釣り歩きながら感触を掴もうと試みる。
 スモールマウスの姿をを見たり、頭隠して尻隠さずのナマズに口を使わせることはできたがこれといったものは発見できず、対岸で関東巨鯉倶楽部を達成したルアーマンを見るのみ。
 時間はたっぷりあるのだから、とキャストを続けていたが、やがて空は晴れ上がり、気付けば昼時となっていた。

 雑な昼食を摂り、しばし沈思の時。
 この間、先日施恩が釣果を得た登戸への移動も考えたが、晴天の土曜日のフィッシングプッレッシャーを考慮し、このまま宇奈根で粘った方が魚の姿を目視できていたこともあり集中力が続くだろう、ということで宇奈根残留決定。

 再び水際に立ち、「炎熱の中にも一陣の涼風吹き渡る」的スポットを求め、キープキャスティング。
 限られた範囲を往復する釣りなので、シャロークランク、スピナーベート、スイミングジグ、リップレスクランク、ジャークベートを流速、水深、カバーの状態、ポイントの遠近に応じてこまめにローテーションした。
 「だが、反応は無い」と、千夜釣行のナレーションが聞こえるようになる頃、下流側を見れば秦明の姿。
 先日、秦明が二本のナマズをキャッチしたときの現認者だという二人組に剪払し、秦明に今日の感触を聞く。
 「多摩川は見えてくるものがないのう」との返答。ベートの姿が見えず、スモールマウスもナマズも活動が鈍いという印象だとのこと。
 グランドマスターも攻めあぐねている状況か…と、攻めの手を緩めていたところ、秦明がスモールマウスのバイトを得るが呆気なくバレてしまった。
 朕は「だらしがねえなあ」と言い、秦明は「オレだってちゃんとやってるよ!」と、お約束の返答。
 こうして、今でも“ネタ”はしっかり生きている。
 時折、コイがベイトを追い回しているかのような様子が見えるが食い方はバスのもの。原因は断定できないが、魚の動きが鈍いという表現は的を射ていた。
 諦めているわけではないが、これといった打開策も思い浮かばないので、投げやりなキャストとなっていき、これから先のシーズンについて話し合うようになっていた。
 終盤近いドブシーバス、中華が確実に食える時間帯に終われるドブメバル…などなど、今ここが駄目だったとしても、この先を楽しめる釣りものは十分あるさ、という具合である。
 そんな弛緩した空気の中、例の二人組の一人がスモールマウスをキャッチしていた。サイズこそ30未満25以上といったものだったが、プロポーションは“マーのような”ものであり、「突き落としてやろうか」という賞賛を贈るに相応しい魚だった。
 夕刻の時間帯に入り、魚も明確に動き出したか。
 顔も知らぬ姫に励まされる形で我々は“本気”の釣りを再開した。
 まずは秦明がナマズをキャッチ。
 「リバイアサン!デストロイヤーぶち曲がり~!」な一尾であるがロッドはティムコのトラウトロッドである。
 どうせなら表層で釣りたいとしばらくミノーをキャストしていた朕だったが、ナマズの徘徊予測ルートまでベイトが届かないことに業を煮やし、リップレスクランクに替え数投したところ朕もストライクを得る。
 久しぶりの釣果にして、先日買ったクランキンスティックにさっそく入魂となり、二重に嬉しい日となった。
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テーマ : お仕事奮闘記
ジャンル : 就職・お仕事

tag : 多摩川 ルアーフィッシング

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Author:dragon
天に替って道を行おうとする人。
玉帝の導きに従い、非凡なる境地を目指している。

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