備前川 土浦ローカル
10月12日。
以前から10月の休日が合う日、中潮か大潮の日に新利根へ行こうと成増花和尚の紅蠍と話していた。
それにはゼル・ローランドのトップウォータースペシャルを使う朕と、リック・クランのリップレスクランキンスペシャルを使う紅蠍の、リアルレジェンド代理対決というアングルが含まれていた。
バスバブル黄金時代が終わって久しい。取り巻く環境は現在も決して良いとはいえないが、バスフィッシングは冬の時代を乗り越え脈々と続いている。
新世代もこの世界に現れるようになり、今回はフェラルキッド・李立とベストキッド・施恩も参加の運びとなった。
アングルはリアルレジェンド対決から、バスバブル生き残りバサーVS新世代バサーの図式に。
曼珠沙華ヘッド、室井ダビッドソンのように「セイガクと社会人の力の差を教えてやるぜ!」と言いたいところではあるが、セイガクの方が実力が上であるという『私立極道高校』と同じ現実がある。レジェンドⅡのように「正解はお前らに任せた」と言ってカッコつけるのもありだが、それはヘルメットを取られてハゲがばれてからでも遅くはない。
かくして迎えた当日。
世間は連休中のため、レンタカーの都合が思うにまかせず東京出発は午前6時を過ぎていた。
道中、先日の台風がもたらした未曾有の大増水の影響を考慮すべきでは、という意見も出たが、今日のような限られた短い時間の中で改めて視野を広げてみたところでかえって焦点の定まらないゲームになってしまうのではないか、ということで当初の予定通り新利根に入ることにする。
新利根到着。
まずは柴崎を見てみることにする。
実績ポイントではあるが、ここを基点にするのはそういうわけではない。様々な変化がわかりやすい形で揃っているためだ。
8月末に来た時は堰が存在し、大きく水が動いていたが、今は堰が取り払われていて水の動きは見られない。先日の台風の影響か、泥が堤防に付着している。
魚の存在は確認できたが、どんよりとしている印象は拭えず、全員一致で移動を決断。
生きた水、ベイトフィッシュの気配を求め釣り上っていくが「これは!」というものを得られないまま時間が経過していく。
朕は強弱を意識しながら巻きをメインにした釣りを続けていたが反応は得られない。横はダメなのか。しかし縦の釣りを試みるアプローチも不発だという。
そもそも今まで見てきた中で最も低い水位が示す通り、シャローで構成された上流側はベターなエリアではないのかもしれない。
そんな中、李立が1匹キャッチ。
また、施恩が40アップを取り損ねるといったことはあったが法則めいたものには繋がらず、昼時を迎えてしまった。
「新利根は見えてくるものがないのう…」と、西湖釣行で早々に音をあげたレジェンドⅡの名台詞を引用したところで前半戦終了。
とりあえず飯だ、ということでアタックファイブ付近のとんかつ屋に向かった。
福本漫画と美味いとんかつを味わいつつ、この先の展開について話し合う。
朕は、水位が下がっていることは明らかなので水量のある下流側に入ろうかという案を出すが、しかし、ここがダメだったからあっち、程度のあてどないもの。
困ったことに師である紅蠍も、上手である李立も施恩もこれよりベターなプランを提案できずというほとんどお手上げの状態となる。
さて、残された時間をどう過ごすか…。
「ランカーズ行きましょうよ、あそこデプスの特約店でしょ」とデプスファンの施恩。
素晴らしい閃きだった。
ここで移動の労を惜しみ、新利根で続けたところで残されたわずかな時間で確信めいた何かを得られるという自信は無い。それならば現在の霞水系の状況を聞いてヒントになる情報を得たほうがいい。
誰も異存は無い。
かくして一路土浦を目指す。
もし、この提案が生きなかったとしても「おめえが良いっていうから来てみたけどよお、釣れねえじゃねえか!」とレジェンドギレを決めればいいだけのことだ。
土浦が近付いてくる。
結局こっちに来るんだったら、昼飯はヤンキー麺にしておけばよかったなと思ったが、とんかつはとんかつで美味かったのだから良しとする。
ランカーズ到着。
前回、新利根へ行った時の結果を店長に報告。
「釣れただけ上等」とのお言葉をいただく。
そして今回は新利根で1本出たけどどうにも芳しくなく、何とか釣りたいのでここへ来たと言ったところ、釣りたいんなら備前川で十分との仰せ。
なるべく余計な時間は食いたくない今、近所で釣りが成立するというのなら願ったり叶ったりだ。クルマは駐車場に置いたままで構わないというので車上荒らしの不安からも解放される。
備前川上流部の詳細を教えていただき、商品を物色していたところロッドコーナーにあったバスプロショップスのクランキンスティックが気になりだす。グラスロッドの優位性は昨シーズン、李立と施恩にさんざん見せつけられた。
「オレだってちゃんとやってるよ!」と、年を嵩にきて親子ほども歳の離れた者にキレてみせるのもひとつの対処方法なのかもしれないが、それでは問題の解決にはならない。
そこで、朕はこれまでキャストフィールがしっくり来ないため敬遠していたグラスロッドを冬ナマズ対策のため購入…ペリカ散財!
「そんなもん買って金大丈夫なのか?」と紅蠍。
「きっと大丈夫じゃないですよ」と李立。
そんな彼らの不安をよそに、朕は『狂い咲きサンダーロード』のラストシーンのように微笑んで見せた。
徒歩にて備前川へ。
水面に群れるボラ、悠然と泳ぐコイ、そしてバスの姿も見える。
対岸付近に見えるバスの近くにCCラウンドジグ&エコギアグラブをキャストし、速引きしてみたところ早々にバイトを得る。40アップ確実のナイスサイズで、隣にいた施恩がランディングを手伝おうとしていたところバラす。
「もしかしたらこれが最後のチャンスだったかもしれないじゃないですか!」と叱責されるも「見えるバスがこんなに簡単に口使うんだからまだまだチャンスはあるでしょ」と余裕ぶちかましの朕。
しかし、ここは新川も近いハイプレッシャーフィールドだという現実が我々を覆う。
皆、魚の姿を見たり、反応を得たりしながらも容易に口は使わず、或いは使わせてもバラしてしまったりとやはり一筋縄ではいかず、新川で鍛えた本気の凄さを思い知ることになる。
居るのに釣れない、という状況にあって、やはり李立はさすがだった。
こんな場面でしっかり魚をキャッチし、値千金のゴミまでキャッチしていたのだった。
途中、ブルーシューターを土嚢に引っ掛けてしまった施恩のヘルプに付き合った朕は備前川のドブ水を浴びながらルアー救出に長く感けていたが、紅蠍と李立は店長の案内で備前川河口部に行き、李立はそこで40アップをバラしたとのこと。
陽が沈む頃、ランカーズ付近のポイントに全員集合。
水面をうろつくボラを窺う個体、護岸に付く個体を求め、それぞれに最後のチャンスを求め、ウェイクミノーを引いていた朕はチャネルキャットフィッシュをバラし、ダウンショットを落としていた李立はバスをバラす。
ここでバスをキャッチしたのはバズジェットを引いていた施恩。
40には届かなかったが、最後の最後にキャッチできた嬉しい一尾となった。
プレッシャーの緩和された夜。
続ければ可能性はまだまだあるように思えたが、クルマの返却時刻、帰り道の混雑状況、明日のことを気にしなければならないため残念ながら納竿。
ベテランであり、かつて霞水系に通い込んだ朕と紅蠍はノーフィッシュで終了。
「帰り、メシどうします?」と施恩が言うので「メシなんか食わねえぞ!」とレジェンドギレをキメてみせたが、実際キレる現場に立ち会った者たちからは、ここで使うべきは「メシなんて食ってられるような状況か?」と凄んでみせることだとの指摘を受ける。
結局、渋滞とSA混雑のため飯は調布に入ってから。
内容、結果共に満足いくものではなかったがバスフィッシングは楽しめた、というのが正直なところだ。
また霞水系に行くことがあるなら、今度は十分な余裕を持って、最低でも一泊二日のスケジュールで臨みたいものだ、ということで解散となった。
以前から10月の休日が合う日、中潮か大潮の日に新利根へ行こうと成増花和尚の紅蠍と話していた。
それにはゼル・ローランドのトップウォータースペシャルを使う朕と、リック・クランのリップレスクランキンスペシャルを使う紅蠍の、リアルレジェンド代理対決というアングルが含まれていた。
バスバブル黄金時代が終わって久しい。取り巻く環境は現在も決して良いとはいえないが、バスフィッシングは冬の時代を乗り越え脈々と続いている。
新世代もこの世界に現れるようになり、今回はフェラルキッド・李立とベストキッド・施恩も参加の運びとなった。
アングルはリアルレジェンド対決から、バスバブル生き残りバサーVS新世代バサーの図式に。
曼珠沙華ヘッド、室井ダビッドソンのように「セイガクと社会人の力の差を教えてやるぜ!」と言いたいところではあるが、セイガクの方が実力が上であるという『私立極道高校』と同じ現実がある。レジェンドⅡのように「正解はお前らに任せた」と言ってカッコつけるのもありだが、それはヘルメットを取られてハゲがばれてからでも遅くはない。
かくして迎えた当日。
世間は連休中のため、レンタカーの都合が思うにまかせず東京出発は午前6時を過ぎていた。
道中、先日の台風がもたらした未曾有の大増水の影響を考慮すべきでは、という意見も出たが、今日のような限られた短い時間の中で改めて視野を広げてみたところでかえって焦点の定まらないゲームになってしまうのではないか、ということで当初の予定通り新利根に入ることにする。
新利根到着。
まずは柴崎を見てみることにする。
実績ポイントではあるが、ここを基点にするのはそういうわけではない。様々な変化がわかりやすい形で揃っているためだ。
8月末に来た時は堰が存在し、大きく水が動いていたが、今は堰が取り払われていて水の動きは見られない。先日の台風の影響か、泥が堤防に付着している。
魚の存在は確認できたが、どんよりとしている印象は拭えず、全員一致で移動を決断。
生きた水、ベイトフィッシュの気配を求め釣り上っていくが「これは!」というものを得られないまま時間が経過していく。
朕は強弱を意識しながら巻きをメインにした釣りを続けていたが反応は得られない。横はダメなのか。しかし縦の釣りを試みるアプローチも不発だという。
そもそも今まで見てきた中で最も低い水位が示す通り、シャローで構成された上流側はベターなエリアではないのかもしれない。
そんな中、李立が1匹キャッチ。

「新利根は見えてくるものがないのう…」と、西湖釣行で早々に音をあげたレジェンドⅡの名台詞を引用したところで前半戦終了。
とりあえず飯だ、ということでアタックファイブ付近のとんかつ屋に向かった。
福本漫画と美味いとんかつを味わいつつ、この先の展開について話し合う。
朕は、水位が下がっていることは明らかなので水量のある下流側に入ろうかという案を出すが、しかし、ここがダメだったからあっち、程度のあてどないもの。
困ったことに師である紅蠍も、上手である李立も施恩もこれよりベターなプランを提案できずというほとんどお手上げの状態となる。
さて、残された時間をどう過ごすか…。
「ランカーズ行きましょうよ、あそこデプスの特約店でしょ」とデプスファンの施恩。
素晴らしい閃きだった。
ここで移動の労を惜しみ、新利根で続けたところで残されたわずかな時間で確信めいた何かを得られるという自信は無い。それならば現在の霞水系の状況を聞いてヒントになる情報を得たほうがいい。
誰も異存は無い。
かくして一路土浦を目指す。

土浦が近付いてくる。
結局こっちに来るんだったら、昼飯はヤンキー麺にしておけばよかったなと思ったが、とんかつはとんかつで美味かったのだから良しとする。
ランカーズ到着。
前回、新利根へ行った時の結果を店長に報告。
「釣れただけ上等」とのお言葉をいただく。
そして今回は新利根で1本出たけどどうにも芳しくなく、何とか釣りたいのでここへ来たと言ったところ、釣りたいんなら備前川で十分との仰せ。
なるべく余計な時間は食いたくない今、近所で釣りが成立するというのなら願ったり叶ったりだ。クルマは駐車場に置いたままで構わないというので車上荒らしの不安からも解放される。
備前川上流部の詳細を教えていただき、商品を物色していたところロッドコーナーにあったバスプロショップスのクランキンスティックが気になりだす。グラスロッドの優位性は昨シーズン、李立と施恩にさんざん見せつけられた。
「オレだってちゃんとやってるよ!」と、年を嵩にきて親子ほども歳の離れた者にキレてみせるのもひとつの対処方法なのかもしれないが、それでは問題の解決にはならない。
そこで、朕はこれまでキャストフィールがしっくり来ないため敬遠していたグラスロッドを冬ナマズ対策のため購入…ペリカ散財!
「そんなもん買って金大丈夫なのか?」と紅蠍。
「きっと大丈夫じゃないですよ」と李立。
そんな彼らの不安をよそに、朕は『狂い咲きサンダーロード』のラストシーンのように微笑んで見せた。
徒歩にて備前川へ。
水面に群れるボラ、悠然と泳ぐコイ、そしてバスの姿も見える。
対岸付近に見えるバスの近くにCCラウンドジグ&エコギアグラブをキャストし、速引きしてみたところ早々にバイトを得る。40アップ確実のナイスサイズで、隣にいた施恩がランディングを手伝おうとしていたところバラす。
「もしかしたらこれが最後のチャンスだったかもしれないじゃないですか!」と叱責されるも「見えるバスがこんなに簡単に口使うんだからまだまだチャンスはあるでしょ」と余裕ぶちかましの朕。
しかし、ここは新川も近いハイプレッシャーフィールドだという現実が我々を覆う。
皆、魚の姿を見たり、反応を得たりしながらも容易に口は使わず、或いは使わせてもバラしてしまったりとやはり一筋縄ではいかず、新川で鍛えた本気の凄さを思い知ることになる。
居るのに釣れない、という状況にあって、やはり李立はさすがだった。

途中、ブルーシューターを土嚢に引っ掛けてしまった施恩のヘルプに付き合った朕は備前川のドブ水を浴びながらルアー救出に長く感けていたが、紅蠍と李立は店長の案内で備前川河口部に行き、李立はそこで40アップをバラしたとのこと。
陽が沈む頃、ランカーズ付近のポイントに全員集合。
水面をうろつくボラを窺う個体、護岸に付く個体を求め、それぞれに最後のチャンスを求め、ウェイクミノーを引いていた朕はチャネルキャットフィッシュをバラし、ダウンショットを落としていた李立はバスをバラす。

40には届かなかったが、最後の最後にキャッチできた嬉しい一尾となった。
プレッシャーの緩和された夜。
続ければ可能性はまだまだあるように思えたが、クルマの返却時刻、帰り道の混雑状況、明日のことを気にしなければならないため残念ながら納竿。
ベテランであり、かつて霞水系に通い込んだ朕と紅蠍はノーフィッシュで終了。
「帰り、メシどうします?」と施恩が言うので「メシなんか食わねえぞ!」とレジェンドギレをキメてみせたが、実際キレる現場に立ち会った者たちからは、ここで使うべきは「メシなんて食ってられるような状況か?」と凄んでみせることだとの指摘を受ける。
結局、渋滞とSA混雑のため飯は調布に入ってから。
内容、結果共に満足いくものではなかったがバスフィッシングは楽しめた、というのが正直なところだ。
また霞水系に行くことがあるなら、今度は十分な余裕を持って、最低でも一泊二日のスケジュールで臨みたいものだ、ということで解散となった。
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