伝説継承大作戦

 6月4日。

 昨日、河口湖でガイドサービスを受けていた施恩からの報あり。
 ビッグベイトでのバス狙いの肝を大いに学んできたようだ。
 朕は、自分もやりたいのにできないやっかみの気持ちを、レジェンドのようなズレた皮肉ではなく、絵で表してみた。
 たまの偶然釣果にドヤ顔のレジェンドをパロったものだが、施恩は実際コンスタントに釣る人なので、やっかみからくるイジめ以外の何物でもない。
 併せて「オレはお前と違ってガチじゃねえからよお」というメールも返信したことはいうまでもない。

 この日は義士も多摩川へ来ることになっていて、夕方は五本松に案内する予定でいた。
 現在、日中にルアーでは釣る術を知らぬ朕は、そろそろ小物釣りをやりたい気分になっていたので、玉屋へ行き、チャギンスプークJrを2本と、大ごい、袖針を買い、昼食までの時間をチャギンスプークの手術に費やした。
 今回の手術はこれまでにないほどに手の込んだものだった。ラトルルーム表面にアクアシール剤を塗り、内部からの振動を殺さず、甲高い反響音だけを殺そうというものだ。

 やがて出発の時。
 強風は相変わらず吹き続けているので、エサ釣りは成立するのか不安になり、師匠にお伺いを立ててみる。
 「焦るなかれ。機会はいずれくるのだから」と諌められ、エサ釣りは断念し、ルアータックルのみを準備。
 今回は“本気”のTAS783C・ゼルのトップウォータースペシャルだ。

 登戸に到着したところ、師匠は既に現地入りしていた。
 登戸エリアの水は今日も澱んでいる。
 程なくして、堰下に入っていた義士も到着。
 見ればフライタックルを持ってきている。一帯に溢れるボラを釣ってやろうと“本気”を出してみたがどうにもならなかったとのこと。
 朕はフライも満足に振れないのに「だらしがねえなあ」とレジェンドの言葉を言ってやった。
 この弛緩した空気の中、とりあえず、と、弱い流れの通る第一ワンド跡を打ってみるが、ただルアーをキャストするだけに終わり、義士は貴重なルアーを二個もロストしてしまったとのこと。
 ふと下流を見れば、師匠の隣に施恩が居る。
 早速昨日の詳細を聞いてみる。
 テクニックに関しては揃うべきものが揃わなければ、という種のものだが、バスの習性、河口湖という環境について一層知識を深く出来る内容だった。着実に上級者への道を歩んでいるし、楽しみを深めるためには妥協が無い。なるほど、これでは群れの中で自らの存在を誇示したいだけのヘボ釣り師には面白くないはずである。
 上達著しい若者の一人、李立も到着。
 施恩は師匠のタックルを借り受け、小バスを相手にしていたが、口を使わせられてもフッキングまでには至らず。
 ボイルしてはキャスト、合間、これからのナマズの予測、デプススタッフの凄さなどを話し合っているうちに夕刻が迫る。
 師匠は帰宅。施恩はキャスティングへ。朕と義士と李立は五本松へ向かう。

 五本松エリアに入ってみたところ、既にナマズは動き出していて、早々に義士がナマズを掛けていた。
 これだけがっちりフッキングしていれば、と余裕の構えで朕がキャメラの準備をしていたが、あろうことかバラし…。
 朕の得意技を真似られてしまった。
 「釣れてるやつのマネしねえと見えてくるものも見えてこねえぞ」というやつだ。
 ここでは李立がニゴイを、朕はナマズをキャッチ。
 李立は先日攻めたかったが、朕のキャスティング能力ではポイントに届かないからと諦めた上流側へ行ってみたいと移動。
 朕と義士は五本松に残り打ち続ける。バイトのみだったり、バラしたりとやっていたが、場所は合っているという確信を得ていたので諦めずキャストを続ける。
 その間、李立は移動先で2本のナマズをキャッチしていた。
 さすがというところだ。
 しかし、ここだって上手くやれさえすればあと1、2本の追加は可能だろうというところだったが、対岸のウェーディングナマ師が瀬に入って程なくすると一切の反応が消える。
 終わった…。
 彼らが諦めて去る頃にはこちらも帰宅を考えなければならない時間になっていた。
 ゲストには是非とも釣っていただきたかったが断たれてしまった。
 義士は飽かずに反応を得られてたのでまあいいですよ、と言ってはいたが、朕のようにいつでも来られるわけではない。
 まったく残念な結末である。

 一方、上流側の李立は更に一本追加していた。
 またしても「突き落としてやろうか」と言う他なかった。
 レジェンドも、上辺だけでなく本心から後輩の成長を喜んでいられれば、自分だけ釣れず面白くない思いを重ね、イジけてしまうこともなかったろうに…。
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tag : ルアーフィッシング 多摩川

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Author:dragon
天に替って道を行おうとする人。
玉帝の導きに従い、非凡なる境地を目指している。

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