釣り人の選択

 3月4日。

 年間を通して何かしらのルアー対象魚を追えてはいるが、多摩川での本命魚を今年に入って1匹も得られていないというのは残念でならない。
 宿河原堰下の地形変化に伴う、ポイントの力の衰えは自然の流れに則って進行したものだから、釣り人が釣りをし難くなったというだけで済むが、登戸エリアの第一ワンドと称する伏流水が流れ出す泉が人の手で壊されたのは許し難いことだ。
 水害を防ぐには人柱を水神様に捧げるのが一番だ。そしてその人材には破壊の悪行に関わった者どもが適任だ。聖なる任務に身を投じてこその社会貢献というものだろう。
 あのワンドは流域の魚の動きを予見するのに欠かせないポイントであり、ナマズの貴重な産卵場所でもあった。

 浄化の雨はいつ降るんだ?

 そして今日も千夜釣行、と迎えた当日。
 やはり今回もナマズを追わず、日中をブラック、夕刻からマルタを、という構え。
 今回はマルタのヒット後、多摩川本流とのファイトを安全に行うべく、ランディングネットまで用意した。

 マルタ釣りは他のルアー対象魚に比べるとゲーム性が低く、マルタの目の前にベイトを送り込めるか、というだけの釣りだが、他の時期に狙ったところで容易くルアーを追うような魚ではないし、この多摩川で二桁釣果を稼げる貴重な機会という期間限定のエベントでもある。
 また、カみちょうに釣れる釣りなどそうそう無いので熱くなってしまうのである。
 ちなみに、勘違いされても困るのでしっかり書いておこう。
 主にバイブレーションプラグを使っているからといって引っ掛け釣りをしているわけではないということだ。スレで掛かってくることもあるが、それは釣果としてカウントしていない。
 本能全開状態のマルタのアタックを誘うのは難しいことではないがコツが要るのも確かだ。
 コツについては述べるまでもない。自分が釣ろうとしているターゲットはどんな魚か、と考えてアプローチできる者であれば簡単に発見できてしまう程度のものだからだ。
 また、マルタの産卵期に絡む釣りは、普段滅多に釣れないコイ科の魚が釣れるという楽しみもある。
 「コイかよ~、ってことはリトリーブコースが違ってるな」などと言いながら、ロッドパワーを試したり、銀色の魚体に「すわ、シーバスか!?」と、期待し寄せてみれば下向きの口、尖った頭にがっかりするのもなかなか乙なものである。
 どうやら春はコイする季節のようだ…。
 そしてこれだけ煽っておきながら、釣れたとしてもブラックやナマズのような喜びを感じないのもコイ科の魅力である。

 今日は巻きの釣りに重きを置き、トライリーン15lbをフルに巻いたスコーピオン1501をゼルのトップォータースペシャルに載せて臨んだ。
 波立つ水面や、濁りの入った水、といった状況でのベターを求めた仕様だ。凪や澄みであっても対応できるタックルだが、昨日の雨の影響を考えれば全域がクリアな状態であるわけがない。

 かくして現地入り。
 既に何名かのルアーマンと施恩が来ていた。
 手前側は濁っているが、対岸側は澄み気味。白ナイルと黒ナイルのような様相だ。そしてこの程度の濁りならバスがカバーに依ることは無いだろう。
 また、濁りは表層側が済んでいるので、アタリが無いからといってボトムワーミングをやったところで無効だろう。
 風は弱いが、濁りのカバー効果、ブラインド効果を利用できるので、浅いレンジの巻きの釣りは大いに有効だということが考えられる。
 
 朕は主にリップレスクランクで、施恩はアラバマリグで機を窺うが、らしき兆候は感じられず。
 急激な上昇はプラスであり、魚たちは即乗じた行動を取るはずだがこの水域は水塊が大きいために影響が現れるのも遅いということか。
 やがて潮止まりが近付く頃、隣のアングラーがナマズをヒットさせていた。バスの気配がなかったのはそういうことだったのか…。同じくリップレスクランクを引いていたのだが、こちらは完全にバス向けのリトリーブであったことが悔やまれた。
 隣のアングラーはナマズへの対応が出来なかったため、ランディングを手伝い、ここで我々はブラック狙いを諦め、意識をマルタ狙いに切り替えた。

 下げのチャンスを狙いに来た李立到着後、朕と施恩は堰下に向かい、マルタの様子を見に行く。

 増水と大潮が重なったためか、マルタの動きに変化が見られた。
 マルタは堰直下の一帯にも入り込んでいて、増水によって見失われた付き場を探しているかのようだった。
 一帯を上下してみたが、マルタがまとまってバカになっている場所は見つけられず、マルタ自体も散っているという感触。
 しかしまったく釣れなかったというわけでもない。
 朕はタマゴドロボーと化しているコイとニゴイを。施恩はマルタ2本とニゴイをキャッチ。
 やはり水位が落ち着いて付き場がはっきりしなければマルタを釣るのは難しい。

 一方、下げの機を狙った李立はしっかりスモールマウスをキャッチしていた。
 サイズは40に及ばなかったとのこと。新しい動きが出てきたということか。なんとも判断しがたい釣果である。

 ※マー語
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tag : 多摩川 バスフィッシング ルアーフィッシング

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Author:dragon
天に替って道を行おうとする人。
玉帝の導きに従い、非凡なる境地を目指している。

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