使者

 1月26日。

 昨日に引き続き、今日も冬の温暖の中にある。
 このちょっとした上向き加減を捉えることがフィッシングの成否を左右する。この日は潮回りの停滞期にあったが、温暖というプラス要素見逃すわけにはいかない。
 現在、この流域限定的なナマズの活動パターンがぼんやりと見えてきたこともあり、宿河原堰下エリアを目指すことにした。冬期に下りきった後の上昇時には是非入ってみたいエリアである。また、カレントはどこで何を釣るにしても常に意識しておかなければならない要素だが、停滞の月齢にあるとき、特に朕は重きを置いている。
 もちろん、近所ということもあり可能性の有無に関わらず時間さえあればワークを行うのだが…。

 現地到着。
 既に現地には先客があり、巻きの釣りを展開していた。ナマズ狙いかブラック狙いかは不明だが、向こうも十分なトレースラインを取りたいだろうから、ということで距離を置いて朕もキャストを開始した。
 合間、レアリスバイブとDT4をロストし、施恩が以前ロストしたと思われるレアリスバイブと、捨てラインに付いていたシンキングミノーを拾う。
 シンキングミノーの方はとても気に入る動きではなかったので、通りすがりのルアーマンに拾ってもらえるよう放置し、レアリスバイブだけ保管。
 施恩にこれはお前の物ではないか?と問い合わせたところ、驚くべき内容が返信されてくる。
 何とスモールマウス。
 釣ったのは李立で、施恩はバイトのみだという。今日はずっと堰上エリアでブラックを狙うとのこと。
 ウォーターマフィアが縦横し始めてからは完全に捨てていた登戸一帯へ何故?彼らの慧眼に敬服すると共に、聞いてみたいことも幾つかあり、後ほどそちらへ合流する旨を返信。
 
 その後、朕は時合だと思われる時間帯まで辛抱強くキャストを続けていたところ、コイの息遣いは強くなってきたが、ナマズを感じさせるものは見て取れずにいた。
 しかしチャンスタイムである。
 自分には見えないだけで、実際は来ているのかもしれない。キープキャスティングの時である。
 そして陽が落ちたとき、バイトの感触を得る。
 柔らかいトラウトロッドだからバレる心配は無い。しかし、朕はそういう油断でこれまで多くの魚を取り込み寸前でバラしてきた。油断は禁物。
 と、寄せてみればコイ。レアリスバイブをしっかり食っている。
 普通にナマズを狙って釣れる時期なら、とりあえずノーフィッシュを免れたか程度の価値しかないコイも今は貴重な釣果。
 しかし、グリップを突っ込んだ際、暴れられルアーを外してしまうという失態を演じる。
 ちょうどそこへ、先客のルアーマンが現れる。
 「もしやあなた様はドラゴンどのではございませんか。おひさしゅうございます」
 見ればその男は、以前第一ワンドに案内し、ナマズ狙いのあれこれを講釈した、復活アングラーだった。
 朕も身をこごめていう。
 「そういうあなたはあの時の義士どのではございませんか」
 およそ三年ぶりの再会である。
 以来、多摩川の各エリアを転々としナマズを狙い続けてきたこと、埼玉のブラック事情の世知辛さとそれに反しバサー人口の多いことなど、来し方のことどもと昭和プロレスについて語らい、上流側の李立、施恩と合流。

 彼らのブラック釣果はたゆまぬフィールドワークの賜物といえるもので、李俊、張横といった職人たちの不断のワークの恩恵を受けてのもの。
 そして、たとえウォーターマフィアが重機で縦横しようと、大きな水塊がバスにとってどれほど重要な意味を持つか思い知らされるのであった。

 結局この日、釣果を得られたのは李立一人であったが、得られた収穫は多く、次回がいよいよ楽しみになってくる。
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テーマ : お仕事奮闘記
ジャンル : 就職・お仕事

tag : 多摩川 ルアーフィッシング バスフィッシング

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お久しぶりでした

拾われたミノーは、ゾンク77かアスリート9Sでしょうか。高切れで私がすっ飛ばしました。堰下では巻くか・流すかオンリーです。ロストが多かったですが師匠にお会い出来たのがなによりの1日でした。
上流の漁協は入漁料の徴収に来ます。先日ポイントを共有したシニアのフライマン 曰く「払うのは構わないがこれだけバス釣りの人が来るんだから放流しても良さそうなもんだよね」-公平な徴収でないと申しておりました。
ラパラを回収する事があればキープしておきます!

No title

先週李立と会って話をしましたがあの一帯は先々週辺りから魚が動いているようです。
先週は3本で150cmという記録を出す事が出来ました。

Re: お久しぶりでした

残念ながら、そんな上等なルアーではありません…。
ゾンクやアスリートならこっそり持って帰ってます。

平日の休みの日はほとんど多摩川へ行ってます。
また再会するときがあるかもしれないですね。
それまでに名前を考えておかなければ。

Re: No title

自分もお陰様を被ることができました。
アップは後ほど。
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Author:dragon
天に替って道を行おうとする人。
玉帝の導きに従い、非凡なる境地を目指している。

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