ゾンバイオ

 9月2日。

 昨日の増水から一夜明け、川の表情はどう変わったか。
 外を見れば晴天。
 できれば小降りの雨が続いて欲しかったが、どのような自然条件の変化にも対応するのが鉄のナマ師というもの。
 と、出発前に玉屋へ。
 大ごいと袖針を補充。また、冬ナマズに備えてレンジバイブも購入しておいた。今からこつこつ備えておくのが、賢明な上級ナマ師の作法。
 レンジバイブはどこでも置いている定番品だが、近隣では玉屋で買うのがお得である。

 諸々の出費をしてしまったが、食うには困らないだけの銭ぐらいは残っているところに、地下脱出の現実を実感。それでも五年前までの暮らし向きとは比べ物にならないほどに貧しい…何も考えない時間が生じると、どうしても過去の記憶がざわめき出し、はらわたが煮えくり返ったり、悲しんでみたりと情緒が不安定になる。

 落ち着きを取り戻して後、登戸へ。
 まずは小物釣りから。
 昨日隣で釣りをしていた外人の若者の他に師匠もいた。師匠は今日はエサ釣りだった。
 増水し、濁りが入っていたので、フナでも釣れているのかと思ったが、苦戦の様子。
 「釣れましたか?」「アタリはあるよ」状態。
 オリジナルのアタリとは、ボトムノック、カバーヒットの類だが、ここでいうアタリとはバイトのことである。
 しばらくはアタリのみという状況が続いたが、エサを打ち続けた甲斐もあり、針掛かりするサイズが釣れるようになる。
 施恩も到着し、小物釣りに参加。
 隣の外人の若者がお手頃サイズのコイを釣ったのを皮切りに、にわかにラッシュが起こり、朕はこの釣りで最も釣りたかった小ブナを釣ることができた。
 気持ちの良い釣りはできたが、結果は朕16匹、施恩20匹と、後発に釣り負けてしまった。

 次なるラウンド、ナマズゲームだが、エリア選択が問題だ。
 中野島堰下エリア、狛江側人妻が浜、第二ワンド、五本松ワンド…すべて本流筋に隣接する緩みのシャローフラットを有する構成となっているが、どこがベストなのかは絞れない。
 季節の変わり目と、停滞の潮回りの現在である。
 一応、中野島堰下エリアがベターであると考え、足場の冠水に備え長靴を履いてきた朕と施恩だが、李立によれば第二、第一ワンドが良いのではないかとのこと。
 ここは昨晩の勝者の見立てに素直に従ってみることにしよう。
 かくして第二ワンド入り。

 水位は昨晩より低くなっていたが、岸際のブッシュはまだ冠水している。可能性はありそうだ。しかし、問題もあった。
 夕刻から吹いてきた風だ。南からではあるが、冷えていて、水面をかき回している。
 ベイトフィッシュ、コイは濃厚なので、とりあえずのノーフィッシュ回避が出来ればいい、ぐらいの感覚でキャスト。
 光量は落ち込んで行くが、まだナマズには早いだろうという頃、ウエイクベイトで一流ししていたところ突然のバイト。
 早くもナマズが動き出したか、昨晩ここに入ってきて居ついていた個体か。
 と、寄せてみればライギョ。
 ナマズ狙いのードではあるが、嬉しい偶然である。

 光量が落ちきってからは、盛んではないが表層に反応が出る。
 このまま続けていれば誰かが一、二匹ぐらいは釣るかもしれない、というのが経験上の予測。
 バギーのおっちゃんぢょんも現れ、とりあえず誰かが釣る確率が高まったと思われたが、ここで予想外の事態発生。
 堰開放のアナウンス。
 登戸の堰下に投網のアユ捕りでも現れたのか。
 登戸エリアで強い流れを伴う減水が生じれば、ナマズはここまで上がって来なくなる。
 回遊で入ってくる魚を待つ釣りはこれで崩壊である。
 もはや第二ワンドに可能性は無い。
 撤収を意識しつつ、わずかでも可能性を追いたい朕と李立は、急激な流れの落ち込みにへばりつく個体が残っていることに一縷の望みを託し、登戸エリア上流側に移動することにした。
 早急なポイント移動に不満を表すぢょんだったが、キャスティングではなく、フィッシングがしたいのなら少しでも可能性を高めようという姿勢が必要なのだ。

 登戸上流。
 馬の背周辺の瀬、落ち込みにベートフィッシュが溜まっていたが、この水勢を見れば厳しいのは明白。
 堰の開放が無かったとしても、第二ワンドが正解の場所であったと言い切れるのかは微妙なところではあるが、ガスパー乱入のごとき理不尽によってすべてを壊されてのノーコンテスト。
 元新日ファンとしては暴動を起こしたい気分になった。
 
 ※マー語
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tag : 多摩川 ルアーフィッシング

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Author:dragon
天に替って道を行おうとする人。
玉帝の導きに従い、非凡なる境地を目指している。

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