素晴らしき日々

 10月24日。

 この前日、遂にペリカが底を尽きた。
 地下に宿大尉がいなければ凌げなかった。
 今や命を繋ぐことに意味はないのだが、本能には逆らい得ず。宿大尉に借り入れを申し出た。

 丸一日の休日であるこの日。
 先日、花栄がラージマウス二本、スモールマウス一本を得、李俊もラージマウスを得た流域へ行こうかと考えていたが、昨日花栄に往来で会った際詳しく話を聞いてみたところ、岸から攻められる範囲ではそれほど構成的に強いエリアとは言い難く、先日の釣果も運が良かっただけのことかもしれないという。
 謙遜もあるだろうが、花栄もまた論理的に魚を追うタイプ。エリア分析については大いに信頼に値する。
 朕が行って釣れないこともないだろうが、それは偶然性の強いものになってしまうだろう、と判断。
 そういうことなら、ということで最近始めた新しい趣味、青姦覗き…ではなく小物のエサ釣りを日中やり、夕刻からルアーフィッシングというパターンで行こうと決めた。

 小物釣りに関しては、師匠が既に必釣のルーティンを確立させているが、それでももっと効率的に数を稼ぐ方法はあるはずだ。特に朕のように腕の及ばぬアングラーでも楽に釣る方法が。
 と、エサの針持ちを良くする一手はと考え、パスタを煮て持って行った。
 昼前に現地に着き、パスタを針に付け振り込んでみるが、結局練りエサより幾分か針持ちが良いというだけのことで、手返しを考えれば結局オーソドックスでやった方が効率が良いという結論を得る。
 昼過ぎに師匠もやってきて、いつものように師匠が五釣る間に、朕が一釣るという展開。
 風の強さが釣りを難しくしていたが、ウグイ、モロコ、オイカワと釣り、順当に二桁超え。

 李俊、李立が来る頃になると、師匠が小物釣りタックルを仕舞い、ベイトキャスティングタックルを組み始める。ベイトキャスティングの練習だ。
 バックラッシュは時折するが、投擲、バックラッシュの修復といった基本動作は既にT3使いの施恩よりはるかに上手い。
 やはりひとつのジャンルに精通した人である。
 知らないことは素直に学ぶ姿勢があるし、教わりつつも要点を自分のアングルで考えていくものだ。
 師匠と施恩と李立。先輩ルアーマンとしてこの三人を見ると、彼らの対比は実に面白い。
 良く釣る人と、お話にならない人はどこが違うのか、姿勢を見ていればすぐにわかる。
 小物釣りでは教わってばかりなので、朕はスナップ使用でのスピナーベイトへの一工夫を伝授し、普段お世話になっていることへのささやかな恩返し。

 李俊がポイント移動し、師匠が帰り、他のエサ釣り師も帰って行く頃、ようやく朕もルアーマンになる。
 この日は、ナマズを狙いつつ、スモールマウスが依存していくようになるであろうポイントの検証作業を行おうという構え。
 JOY兄いより受け取った新作ファットミノーのインプレもしておこう。
 既にJOY WORKSは実売も行っているのだから。
121022joyfat.jpg

 このファットミノー、仮称“マー・マレット”はキャスティングリールで飛ばすのに十分な重量がある。
 ストレートリトリーブではソルト用ミノーとして売られているタイプの泳ぎで、普通のミノープラグである。
 朕が注目するのは、木製ならではの浮力を活かしたサーフェスベイトとしての使用である。
 ジャーク、トウィッチで潜らせポーズ、リップが付いているので、短い移動距離でのねちねちとした誘いに秀逸。専門的にナマズを狙うアングラーがどれだけいるのか定かでないが、ナマズ狙いに於いて様式に囚われず、あらゆるメソッドを積極的に取り入れる朕にはまさに“得たり”というアクションを演出できるスグレモノである。
 ハイシーズンには間違いなく活躍するだろうし、水面を意識するラージマウスにも有効だろう。
 風強く、トップの誘いが効きづらい季節のデビューが悔やまれる。
 利点だけ述べたが、弱点もある。
 固定重心と形状から来る必然、風に対する弱さだ。
 このルアーが活躍する夏には問題ないだろうが、晩秋の常に風が吹き抜ける現在のホームフィールドではキャスタビリティに難が出てくる。
 しかしこれはスピニングタックルの使用で幾分か解消されると思われる。
 短めのシーバスロッドで使用するのが無難か。

 実釣に話を戻そう。
 今、この時期でもブラインドキャストではサーフェスレンジでしか反応を得られないという状況が続いていた。
 何故なのか、については掴めぬまま、李立のオリジナル・ザラスプークにバイトが出る。
 JOY WORKSの切り身や、新作・マーマレットで釣り、実績を重ねたくはあったが、実際問題として有効ポイントまでの飛距離が出ないということがあり、結局、プロダクティブゾーンをしっかり引いてこれるトップウォータープラグとなると手持ちではチャガスプークかザラとなる。
 今回のナマズの出方を見て、より短い移動距離で誘いのかけられるチャガスプークのほうが有利と判断した朕は、チャガスプークを選択。
 二度バイトを得、一尾を無事ランディング。
121024.jpg

 マーさんばりの、でっぷりとした腹をしたナマズをゲット。
 とりあえず釣れるには釣れたが、次はいつ現われるのか気の抜けないゲーム展開に疲れた我々は、根掛りが激しく、攻め手は限られるがローライトのパターン復活の検証作業に移行した。

 日中に水をチェックした限りでは、濁りは入っているが透明度はそれなりにあった。
 スモールマウスが十分な酸素量と水深とカバーを求めるならここは強いポイントになるだろうという予測。
 しかし、反応は得られず。まだ満たされていない要素があるのか。
 あるいは、春にはゲームが成立する程度の棲息は確認できたが、自然や生態に関する無知を恥じもせず正義を振りかざすバカどもに駆除されてしまったのか。
 釣れない原因は明らかでないが、先日ヒットしたスモールマウスは偶然という説が濃厚になった。

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Author:dragon
天に替って道を行おうとする人。
玉帝の導きに従い、非凡なる境地を目指している。

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