フィールドワーク継続中

 1月27日。
 この前日、携帯を持ち忘れたまま稲城大橋下、温排水ポイントへ行ってきた。写真に収めるような収穫は無かったが、ナマズを手前でバラすという出来事はあった。
 その日、菊元俊文似の若いアングラーから興味深い話を聞くことができた。
 大雑把に言うと、スモールヒット率は上流側のほうが高く、しかし、釣れる比率はナマズの方が高いという。
 また、オレが今通っている一帯は冬のナマズポイントであり、彼がここへ来た理由は自作ミノーの釣力をナマズ相手に試そうとしていたためとの事。
 ルアーフィッシングのキャリアはオレのほうが上で、キャッチのためのマメ知識を提供したが、多摩川フィールドワーカーとしてのキャリアはこの若者の方が圧倒的に上で、上流側の情勢についていろいろ教えてもらうことができた。
 皆までは聞かず、棲息と繁殖に関する応答がメインだったことはいうまでもない。
 ノーフィッシュや苦戦を強いられても、この多摩川というフィールド、今後のフィッシングに生きるものを得られる川になってきた。
 オレを多摩川淡水域に目を向けさせるきっかけとなったスモールマウスバス万歳!と、特にこんな世の中だから高々に宣言してやろう。バスフィッシングがかつてのようにもてはやされている時代が続いていたら、別に何とも思わないことだったのだろうが。

 そしてこの日、先日得た情報を元にオレの知る上流の温排水ポイントへ向かった。
 是政橋付近。
 ゴミ処理か、糞小便処理場下の一帯。汚水処理排水の流域で釣りすることに抵抗は無いのか…言ってるん!?オレはドブシーバスを釣るために舞い戻ってきたんだぜ。このぐらいの水など屁でもねえ。
 
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 この一帯は、かつて、今から15年ほど前だろうか、ルアーフィッシングを始めて間もない頃に来たことがある。
 道具も知識もヘボそのものだったが、バイクだけはRVF400と立派だった頃だ。
 堰上の支流との合流点付近で40クラスのラージマウスと60オーバーのナマズを見たり、堰下の瀬でビーバスがこれまたナイスサイズのナマズを釣り上げた記憶は今でも鮮明に残っている。
 今や生活レベルは下の下に落ちているが、ルアーマンとしてのスキルは当時と比べ物にならぬほど上級のものになっている。
 このスキルを持ってすれば!と、言いたいところではあるが、時期が時期。一帯の各要素の把握が第一。
 と、現地へ着いてみると…平日の昼時だというのに先行者が四人いた。ということは、それだけ熱いエリアなのか、と期待し一帯を見て回ったが、先行者のいる一帯の水深は概ね浅く、流れは速い。水塊の規模は小さく、低水温期に魚が定位するであろう水塊との関連性が希薄に見受けられた。
 鉄橋下流には淵があり、コイ、ニゴイは確認できたが、川幅を見るに、総じて浅いであろうという構成。
 しかし、強い流れの落ち込みと淵、ニゴイのことが気になり、一応探ってみることにした。
 しかし、数投の探りのうちにリッジ90Fが根掛り。フラットラップの登用により影の薄くなった存在ではあるが、アトラクター要素を際立たせたいとき、やはりジャーキングへのレスポンスとフラッシングが秀逸なこのベイトは欠かせない。価格はメガバスルアー並みだが、それだけの金を出す価値のあるジャークベイト。しかも今ではすっかり店頭で見なくなった貴重品。失くするわけにはいかぬと、しぶとくあの手この手を試みたが…結果虚しく。
 面倒だが、サンスイに足を運ぶしかないのか。
 リッジ90Fロストの痛手もさることながら、この一帯で粘っても、現在のコンデションで良い結果は得られないだろうと判断。
 温排水の直下にあっても、イーターの反応はのろかった。目の前にベイトを通さなければ反応してこないということは先日確認済み。
 脳なしベイト使いであっても、能なしの釣りはしないが身上。迷わず移動を選択。
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 先日、ナマズの反応を得た温排水ポイントへ。
 先日のクランキングは一つの手ではあるが、クランク、シャッドの類ではカバーコンタクトした際、イレギュラーなアクションと共に根掛りを回避できる利点はあるが、同時に素早くベイトが対象の目前から離れるというのがこのコンデション下ではデメリットになっているのかもしれないという可能性も考えられる。
 そこで、ステイさせつつアクションの可能な、動きの良いソフトプラスチックベイトはどうかと試みた。1ストロークの時間が長くなるという欠点はあるが、温排水の影響下にある水域は広大というわけでもない。やってみる価値はある。
 リグはスナッグレス性を重視した軽量の1/32ozジグヘッド。ルアーは今でも生産されてるのかどうか不明だがエバーグリーンのフラットヘッドミノーを選択。バスバブル期、人気商品ということで購入したまま大して使いもしなかったルアーだが、バブル崩壊後、そのアクションの良さに気が付き気に入っている。針持ちも良いほうだ。
 太いモノフィラリーダーに、水掴みの良いルアーの組み合わせは操作に集中力を要するが無用のロストを考えれば現時点では最良の策。ダメならすぐにプラッキングにも逃げられる。
 冬を制する二本柱確立、に見えたが…プラッキングに比べ極端に運動量が減るこの釣法、時間の経過と共に厳しくなる寒さにオレ自身が音を上げてしまった。
 寒さは芯まで行き渡り、ルアーチェンジする気力も湧かず逃亡。

 1月30日。
 真冬の温排水ポイント。
 魚の代謝レベルが極端に落ちるとされる低水温期に可能性を求められる貴重なポイント。
 しかし、現在コンスタントに手に出来る魚といえば、寒さに強く、神経質ながら貪欲なコイだけ。
 エサを流して、向こうの警戒心が解けるのを待つ釣り。陽が傾くまでの時間つぶしにはなるが、ゲームとしての面白みは著しく欠くのも事実。そして何よりコイは見た目がグロテスクだ。

 この日、コイを掛けファイトしていたところ、作業服を着た兄ちゃんがこちらに近付いてきた。見れば偏光グラスを掛けている。グレー系のサングラスではなくブラウンとかイエロー系の、コントラストで変化を捉えるタイプのものだ。魚の探し方を心得ていると見ていいだろう。
 「魚掛けてたみたいですけど、ひょっとしてバスですか?」
 どうやらウキ代わりにしているダーターを見ていたようだ。
 「パンでコイを狙ってたんですよ。でも、いい具合に陽が傾いてきたんで、これからはルアーマンになりますがね。狙いはスモールと言いたいところですが、本気で狙ってるのはナマズです」
 この人、やっぱりルアーマンで、自分が主に通っていた上流域以外の温排水エリアの様子を窺いに来てたようだ。
 オレはここに通い始めたのは今年に入ってからであって、ナマズを一回バラしたことがあるだけで、釣れたのはコイだけだということを話し、しかし、バス狙いで来るアングラーも何人か見たということも話した。
 向こうからは、去年の上流域の状況を教えてもらった。
 人気ポイントは大層な人出で、状況は決して芳しいとは言えぬまでも、オレが今まで見てきたエリアより魚影は濃く、可能性も高そうだと判断できた。
 ラージほどの興は湧かぬもの、バスはバス。
 シーバスポイントまでの遠さを考えれば、棲息の実際次第では今年のメインターゲットはスモールになるということもあり得る。
 或いは、やはりスモールはゲーム成立までの数は居らず、相変わらずナマズがメインターゲットとなるのか。
 いずれにせよ春が待ち遠しい。
120130.jpg

 そんなことを考えつつ、ワーミングに比べ、いくらか耐寒能力の持続するプラッキングを通す。
 それでもいずれ寒さのあまり指が動かなくなり、結局ノーフィッシュのままこの日を終えることとなった。

 ノーフィッシュの日々が続いているが、常に発見はある。シーズンインしてからの快進撃のための下準備だと考えている。

※マー語
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Author:dragon
天に替って道を行おうとする人。
玉帝の導きに従い、非凡なる境地を目指している。

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