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艶歌、秘密のダーキニー

 8月2日。

 ラインのノットでつまずく御老公、ームでのカバー打ちの釣りに挑戦。
 この日は日中の酷暑を避け、夕刻の宇奈根で合流することになった。
 水道橋上から川を見れば、堰は開放され、水色はまだ粘土色のままだった。
 そういえば、昨年の台風で追放者は住処を失いかねない憂き目を見ていたが、今回の台風にはどう臨んだのか。
 いつの間にか用賀から宇奈根に変わっていた自宅に逃れたのか、仲良くしている女の子がいる、死臭漂い、取り壊された中野島のアパートにシケ込んだのか…気になるところである。

 宇奈根到着。
 水位はいくらか下がっていたが、水勢は強いまま。
 泉にはアユ、コイ、ナマズ、ニゴイが見えていたので手を出してみたところ、ルアーを追うのはアユだけだった。
 水位減少の流れに大型魚は食より生存を優先させているのかもしれない。

 下流側に下り、流れを見る。
 岸寄りのテトラの流れが変化に富んでいたので、主にこちらにワームを通すことにする。
 ほどなくして御老公が現れる。
 御老公がひとつひとつの作業に手間取っているうちに日没が迫り、結局朕がタックルセッティングをしてやることになった。
 朕は気になる変化のひとつひとつを打っていき、御老公には最も大きな変化の見える一角を打ってもらうことにする。
 先日、登戸で李立がテトラ帯から次々にキャッチしていく様子を見ていただけに集中力も続くようだ、と安心して見ていたが、突如、帰るとの仰せ。
 どうしたのかといえば、根掛りでルアーをロストさせてしまい、自力でリグを組む自信も無いので、帰ってノットの練習をしたいとのこと。そして何より、いつまでも暑さが続くので参っているとの仰せ。
 年寄り相手に誰が「何だ、諦めるのか。おめえには根性が無え」と言えようか。
 と、今までに散々こっぴどい目に遭い続けながらも帰り際、「なあ、ベートリールってどうなんだ?」とか「北浦面白そうじゃねえか」とのたまう御老公。
 体は弱っていても、心は強いままだった。

 御老公を見送った後、いつまでも反応を得られないカバー打ちを止め、再び泉に入ってみる。
 小魚は居るには居るが、先程来た時とは比べ物にならないほど少なく、あらゆる魚の居場所が変わってしまったかのような印象を受ける。
 魚が居ようが居まいがお構いなしで続けられるほどの根性を持っているのはこれまでに正解はやり尽くして来たという修羅ぐらいのものだろう、ということで納竿。

 帰宅後、公孫戍よりメール着信あり。
 中野島エリアに入り、6匹のスモールマウスをキャッチできたとのこと。
 夢のドブ釣行以来ノーフィッシュの続く朕は、他人の功が妬ましくてならず「オレはおめえと違ってガチじゃねえからよお」と、半泣きになりなりながらも伝説三輪式皮肉で応じてやった。
 その後、ネチケット違反確定の時間になって、降臨跡上流に入っていた侯嬴より、スモールマウスのバイトをことごとくばらしてしまったとの報告が入ってくる。
 勿論、「アタったとかバレたとか、そんな話は聞きたくねーんだよ!」と、礼儀正しくもうひとつの伝説式で返してやったことはいうまでもない。

 ※和歌山県某地域の漁師独特の呼称と思われていたが、その説は今覆された


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そういえばジョーユー

 7月31日。

 三度の苦戦、現実を味わいながらも懲りない御老公、四度目の挑戦。
 この日は李立も参加可能とのことで、宇奈根で合流しようということになった。

 和泉多摩川で御老公と合流。
 川の状況次第ではまったく駄目だということもあると伝えていたが、キャストの練習にでもなれば、と今日も意気盛ん。
 既に釣り番組のように景気良くはいかないことは承知のはずなのに、こうしてわざわざ足を運んでくるとは称賛に値する。この労が報われる釣果を得て欲しいものだ。
 川の状況が良くなっていることを願いつつポイントへ向かう。
 橋の上から見た限りでは水色はあまり良くない。
 
 宇奈根入り。
 相変わらずの水勢だが、昨日より少しだけ水位が下がっており、昨日はベートの群れが見られなかった泉にも小魚の群れの存在を示す波紋が見えていたので手を出してみることにする。
 手狭な場所なので、慎重な上にも慎重なアプローチを、と忍び寄っていたところいつの間にか李立も忍び寄っていた。
 控えめに剪払ののち、泉と本流の合流する緩みに軽くキャスト。追いも見えず、バイトも無かったのですぐに捨て、下流側のテトラ帯へ移動する。
 テトラ帯は水勢が強過ぎて魚が留まらないのではないかと思われるほど。湾曲などの変化でもあれば良いが、全体的にまっすぐ抜けていくだけという感じであったため、粘るに値しない、ということで移動。

 登戸降臨跡。
 道中、御老公が自分自身を釣ってしまい、長く足止めを食うという事故が発生してしまったため到着は自転車の李立より遅くなってしまった。
 我々が足止めを食らっている間に李立は40クラスのスモールマウスを釣ったとのこと。
 濁りと増水のカバー、そういえばそうだった、ということで朕もカバー打ちを行ったが二度あったバイトを二度ともばらし、しかも御老公にそれを見られるという醜態を演じてしまった。
 李立はカバー打ちで更に4匹追加。
 結局カバー打ちで5匹のキャッチに成功していた。
 御老公は自分の目の前のでの釣果に感心し「アームの方が良いのか?」と、ワームをキャストしようとしていたが、自分では仕掛けの組み方も知らず、光量も落ち、水位が下がり始めカバーが力を失う兆候が見えていたので思いとどまるようなだめた。
 水位は減少傾向にあったが、旧第一ワンドの反転流のアユの沸き方が時間の経過と共に激しくなっていく。
 捕食の様子は見えなかったが、これほどの規模なら、ということでキャストを続けてみたものの、魚食魚の気配を感じることは無いままだった。
 堰を閉じて減水の動きが止むまで無理なのだろうと悟り、ここで納竿とした。
 もしここに伝説三輪氏が居たならば、目の前で起きている現象が意味することについて考えもせず、或いは考えられずに「もしかしたら釣れるかもしれねえじゃねえかよお!」と粘り、無駄を説いて帰ろうとすれば「何だ、諦めるのか。おめえには根性が無え」と、罵られていただろう。
 伝説人の不在は、好事家にとっては不幸だが、新参の初心者にとっては幸いなのかもしれない。

 御老公四回連続のノーフィッシュだが、まだ嫌にはなってないようで「沖堤はアジ釣れるそうじゃねえか。今度休み合わせて行こう!」と、まるで挫けていない。
 釣りを始めたら体重2kg落ちたと喜ぶ御老公。
 これまで自然と親しむ機会の無かった者にはすべてが新鮮で楽しく感じられているようだ。


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夢見るはバジラヤーナ号でボートシーバス

 7月30日。

 増水すれば水をだだ流し。日照りが続けばダムが水を腐らせていく。
 流れは曲がりくねり、瀬があり、淵があり、と水にまかせて無窮の変化があればこそ数多の生命が育まれ、人々に恵みをもたらすもの。
 ところが賢い愚か者たちが殊更な作為を加えようとするものだから、無用の禍に苛まれることになる。彼らが修めるべきは立身出世の術ではなく、老子の学だったのだ。
 嘆かわしいことではあるが、伝説三輪氏いうところの金も無ければ女も居ない負け組である朕のこと。余暇、休日といえば多摩川に行きしゃや出来ることが無い。
 それでも、オジンにはわからない新しい愛の形にうつつを抜かし、金をむしりとられるよりはましだろう、ということで夕刻手前に出発。

 水道橋を渡り水色を見る。遠目にも良くないのがわかる。
 堰より下はどうなっているのか、ということで宇奈根に入る。
 水量水勢は強すぎるほどに強く、避難場所と思われるポイントに居る小魚も少なかった。
 この日は公孫戍から実験ネタのメドマウスを受け取る予定になっていたので、多摩川本流での釣果を諦め、合流場所の中野島へ移動することにした。

 中野島エリアは本流が荒れても釣りのできるありがたいポイントである。諸説入り乱れる場所ではあるが、朕は風説など気にせず、公孫戍が来るまでここで過ごすことにする。
 ここにも粘土色の濁りは入っていたが、全域を攻めることが可能なポイントであることと、ウィードもびっしり生えているので何とかなりそうに思えてくる。
 なかなか反応を得られずに時間は経過していったが、やがてウルティモペケニシモの反応が出る一角を発見。
 ちょうど公孫戍が来たので、今ここで起こっていることを伝えたところ「アタったとかバレたとか、そんな話は聞きたくねーんだよ!」と、もうひとつの伝説式をちょうだいする。

 公孫戍の持ち込んだ鼠の数は膨大で、「こんなの投げてるからなかなか釣れないんですよ」とか「今日は改造したメドマウスが多摩川で釣れるかの実験」といった釣れない言い訳を成立させるのに十分すぎるほどあった。
 モルモットとなったメドマウスでひとしきり遊んだのち、再びバス狙いに戻る。
 これらの本格的な実験は水が落ち着いてからだ。

 新川で鍛えた本気を示さんものと根気強くファットアルバートイモをキャストし続ける朕だったが、ガニとウルティモペケニシモの貴重なバイトをアタったとかバレたとか、そんな聞きたくもねー話に終わらせてしまう。
 一方、公孫戍は、今日は渋いと言いながらもスモールマウス6匹とナマズまでキャッチし、昨日は何も出来ずに終わった鬱憤を晴らすことが出来ていた。
 技量が及ばすに釣れなかっただけの朕ではあるが、その事実を誤魔化すため、「でもよお、公孫さんは新川では釣ったことないよな。大したことねえなあ…オォーイ!」と、伝説三輪氏のように泣いて噛みとぅいた。

 インサイダー情報によれば、そうはいっても、その新川でもほとんど釣れてなかったとも聞く。
 「あにがやりたいんだコラァ~!紙面飾ってコラァ~!」
 長州ならずともそう言いたくなる話である。


 ※マー語





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釣行、釣行、ちょこちょこ釣行♪

 7月29日。

 台風の通過によって大きく変わる状況。
 赤く錆びた水もにわかに復活しているかもしれない。明日はドブシーバスだなと考えながら娑婆の責め苦に耐えていた頃、江南の地に遊ぶ史進よりメールが届く。
 棲家の近所の川での釣果だとのこと。
 ブラックは居ないが、ナマズの他、ライギョも釣れるなかなかの優良フィールドのようだ。
 先日、夢のドブで悪夢を見た朕は「おめえばっかポイント独り占めしてんじゃねえよ!」と、伝説三輪式でその功を妬んだ。

 迎えた当日。
 既に多摩川激荒れの報が入ってきているが一向に構わない。荒れれば荒れるほど、多摩川河口の近いドブのポイントが生きてくるはずだからだ。
 「オレはバスロッドの限界を知っている」と修羅は言っていたが、ドブではバスロッドの方が使い易い。
 「スズキクラスが掛かったらシーバスロッドだってどうなるかわからねえほどなんだぞ」とも言っていたが、どれほど粗悪なシーバスロッドを使っていたのだろうか。幸い朕のバスロッドはスズキクラスが掛かっても負けない強度がある。

 公孫戍と夏侯章が韓流ポイントに入ったとの報あり。
 今日は完全にシーバス狙いに組んでいるが、有徳者には会っておきたい。
 韓流ポイントに立ち寄る。
 「おめえばっかポイント独り占めしてんじゃねえよ!
 お約束の挨拶で到着を知らせる。
 開放された堰、強すぎる流れ、白濁りに公孫戍は匙を投げている。
 夏侯章は釣り糸を垂らしてはいるが、小魚などどうでも良いといった風情。
 上古の時代、束ねた牛を餌に、会稽山から釣り糸を垂らし大魚を釣った公子があったという話を聞いたことはあるが、夏侯章こそその公子の子孫なのではなかろうか。
 公子が釣った魚は干物にされ、天下の民に振舞われたという。
 このように、大いなる徳を持つ者の為すことは小人の考えなど及ばぬ高みにあり、そのもたらされる恩恵は計り知れぬほどなのだ。
 有徳者と過ごす時は楽しく滋養に富むものではあるが、小人にはどうしても目の前の益のことを捨てきれない。
 朕は主君に暇乞いをし、独り海へ向かって走り出した。

 ドブ到着。
 水面はボラで溢れ返っている。
 この群れについているシーバスは居ないものか、と進入可能な範囲を打って歩いたがまったく反応を得られない。
 この度の台風はドブにシーバスを通す道筋を作れなかったようだ。
 そうとわかれば粘るだけ無駄である。
 無理な状況に気付かずに根性を出して粘れるのはこれまでに正解はやり尽くして来たという修羅ぐらいのものだろう。
 移動である。

 ドブは予想を外してしまったが、川筋はどうか。
 特に、大雨の後の丸子堰下は修羅でもたまに釣れていた好ポイント。そして今日は日曜日。天敵の来ない丸子なら、三輪氏が降りてきている可能性もある。
 龍盛菜館が休みだったということもあり、伝説人と釣果を求めて丸子へ向かったが、途中、前方を走る大型車両をどうにも追い抜けないことに辟易しだした朕はガス橋から環八に逸れ、さつまっこで晩飯とした。
 空腹が満たされると気力が萎え、釣場へ戻ることなく帰宅してしまった。



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幾カルパかの時を経て

 7月27日。

 かつて、朕が娑婆でそれなりに幸福と充実を感じていた時代、成増花和尚の紅蠍が発見した、都会の片隅にひっそりとある夢空間。
 その名を“マジドブ”といった。
 シー、ラージマウスは釣れるがロケーション的には最悪の荒川に流れ込む下水道。朕も一度行ったことがあって、その時はフッコをばらして終わった。
 あれから九年、いや十年経ったか。
 その間に朕は破綻のときを迎え、娑婆で手ひどい仕打ちの数々を受けた末、ようやく宋の漆園に辿り着いた。
 まさか再びこのマジドブに行けるようになるとは、と思うと喜びがこみ上げてくる。
 あの時と違って、今は何かと人生の終わっている朕だが、事、釣りに関してだけはあの頃より進化している。
 再び機会を得た今、必ずやいずれかのバスをキャッチしてやらんものと意気も上がる。
 意気は上がっているものの、ポイントまでの道筋は覚えていない。そこで今回も紅蠍にガイドを依頼しての釣行となった。

 「これからマジドブにシーバスをやりに行く。迎えに行くから15分で準備しろ
 伝説式脅しを決め、板橋区の二竜山に向かったが、到着まで15分どころか1時間もかかってしまった。
 母さんがいつも手ぶらじゃ駄目だと言っていたので、朕は手土産に、最高にくだらないストンコ&ドル映画と、口直しのサモハン映画を持参した。

 かくして夢のドブ到着。
 本当に汚いドブである。
 こんなところでもベイト次第で驚くような釣果を得られることは過去に証明されている。あるのはただ期待だけ。
 と、この汚い下水を眺めてみれば、成功の鍵を握るイナッコの群れが見えなかった。見えた魚は2匹の20センチ程度のボラと、ルアーには無関心のコイのみ。
 今日は条件が揃っていないのかと疑いつつも、下げ始めれば状況が変わってくるかもしれないと時間の経過を待つ。
 アライグマがこちらの様子を窺い、紅蠍はエサで浮き釣りをしている。エサの方にもアタリが無いという。

 やがて光量が落ちてきて、下げの動きが顕著になってくる。
 いよいよ新川で鍛えた本気を出すべき時。
 水面にベートの姿は見えないが、レンジが下がっているだけなのかもしれない、と集中力を保つ。
 しかしここで、決定的な事態が発生。
 近所の小学校で何故か花火大会。
 からでかい爆発音が空気を震わせ、方々から反響音が聴こえてくるほどだが、水面はまったく穏やかなもの。
 普段は魚を怯えさせてしまう迷惑な音も、今回はここには魚が居ないことを示すセンサーとなっていた。
 ベートが居ないとわかれば「もしかしたら釣れるかもしれねえじゃねえかよお!」と、泣いて根性を出すわけにもいかない。
 ここで終了である。

 かくして、長い歳月を経てようやく辿り着いた場所も不発に終わってしまった。
 しかし、今後はその気になりさえすればここへ来るのは容易である。そう思えば、釣れなかったとしても修羅のように泣いて荒れることもない。
 それでも礼儀正しい朕は「おめえがいいって言うから来てみたけどよお…釣れねえじゃねえか!」と、ガイド役の紅蠍に伝説式の礼を尽くした。

 さて、朕がガゾリンを消費して行ったバス殺しの郷、彩国でノーフィッシュに終わった夜、自転車で手軽に行ける中野島に入っていた公孫戍はというと、さらりと7匹のスモールマウスをキャッチしていたのだった。
 明るいうちに釣果を得られるならば、ノーフィッシュを免れたという安心感は得られるが、実際に実入りが多いのは夜になってからの釣果である。
 世間でもいう。
 歴史は夜作られる、と。
 この漆園も、隔世を美徳と謳いながら、世間とは地続きであるため、その習いに準ずることも時にはあるのだ。

 ※マー語

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プロフィール

dragon

Author:dragon
天に替って道を行おうとする人。
玉帝の導きに従い、非凡なる境地を目指している。

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